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2020/07/30

湯めぐり雑感「品格の割烹“日富見家(ひふみや)”」

今回の湯めぐりは友と二人でしたが、その少し前に三人で湯めぐりした別の友から、宿に向かう日のお昼に食事をよばれました。
 場所は鳴子の湯宿に向かう途中の、JR陸羽東線の有備館駅と岩出山駅の中ほど、ここは伊達政宗公が僅か17歳で家督を相続し、血気盛んな24歳から仙台に移るまでの9年間を過ごした地です。
 待ち合わせの場所は、伊達家の学問所である旧・有備館の駐車場でしたが、月曜日はあいにくの休館日でやや時間を持て余してしまいました。

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その後友と合流し、何十年ぶりかに岩出山の市街地を歩きますが、見える世界は大きく変わり、変わらぬものはこちらの割烹、「不易流行」とはこんな世界のことでしょうか。

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一時間半ほどの会食でしたが、友から2,500円のコース料理と囁かれ「エッ!」、仙台市内ならば4,000~5,000円と言われても当たり前の世界です。
 そして帰りは、メイン通り側とは別の玄関口を出て更に心意気を感じますが、翌日の彼の電話が人それぞれに見る世界の違いでした。 「まだまだオイラは半分青いだネ~!!」

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玄関正面に掲げられていた書「木鶏」、残念ながら写真は撮りませんでしたが、友からその意味を聞き、改めて料理人である店主の心意気を思い知らされました。

【今日のウンチク、“木鶏(もっけい)とは”】

中国の古典「荘子」に「木鶏」という話があります。一日一言の安岡正篤先生が講和の中で紹介しています。
 紀省子という人が、闘鶏の好きな王のために、軍鶏を養って調教訓練をしていました。
 十日ほどたったころ、王が“もうよいか”と聞きましたところ、紀省子は“いやまだいけません。空威張りして「俺が、俺が」というところがあります”と答えました。
 さらに十日たって聞きますと、“まだだめです。相手の姿を見たり声を聞いたりすると、興奮します”。
 また十日ほどたって聞きますと、“まだだめです。相手を見ると、睨みつけて、圧倒しようとするところがあります”。
 こうしてさらに十日たち、また王が聞きますと、初めて“まあ、どうにかよろしいでしょう。他の鶏の声がしても、少しも平生と変わるところがありません。その姿はまるで木彫りの鶏のように微動もしません。全く徳が充実しました。もうどんな鶏を連れてきても、これに応戦するものはなく、姿を見ただけで、逃げてしまうでしょう”といいました。
 これがいわゆる“荘子の木鶏”で、その鶏は非常に強く、敵がいてもいなくても、眼中にない態度でした。
 そして相手の鶏は、戦う前にすくんでしまって、その“木鶏”は百戦百勝だったそうです。 

昨日の湯宿、そして今日の割烹、世の中はコロナ騒動で、中にはどさくさ紛れに便乗する者まで現れますが、渡辺謙が演じた伊達政宗の幼少期の言葉「梵天丸もかくありたい」でした。 

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